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名古屋大学大学院工学研究科

マイクロ・ナノ機械理工学専攻

 

研究室の概要

マイクロ・ナノスケールでの機械要素の高精度化が可能となってきました.当研究室では,マイクロ・ナノスケールというミクロな視点で現象を明らかにし, ミクロ世界特有の動作原理を生かした画期的な機械システムを創成し,機械工学の新分野を開拓することをめざしています. 例えば,自動車の燃費には機械要素の摩擦が大きく影響しますが,摩擦は機械要素面間のナノスケールの現象で,単分子厚さの有機分子膜が本質的な影響を与えます. しかし,ミクロとくにナノ領域の現象は,微小さゆえに現象解明も容易でありません. そこで,新しい計測法・シミュレーション法を開発し,これを用いてミクロな視点での機械の動作原理を解明し, この動作原理に基づく画期的な機械システムを創成するための学術体系の確立をめざしています. このように当研究室では,ナノ計測工学を核として,ナノトライボロジー,ナノ流体工学の研究を中心に多彩な研究テーマに取り組んでいます. その応用は,自動車やハードディスクドライブなどの先端的トライボロジーシステム,人工関節やDNA分離チップなどバイオ応用システム,マイクロ・ナノマシンなど多岐に渡っています. また当研究室は,情報科学研究科の大岡研究室,張研究室とも共同で研究を進めており,学生の皆さんには研究の幅を広げるチャンスに恵まれています.
 

研究分野

ナノ計測工学 Nanometrology

自動車やHDDなどの先端トライボロジーシステムにおいては,動作している機械要素間のナノスケールの現象により基本性能が支配されます. そこで,ナノ領域における力学計測,可視化計測などナノスケールの計測法の開発を進めています. さらに,ナノスケールの現象を把握するためには,分子の運動を数値シミュレーションにより解明する研究も,情報科学研究科の張研究室と共同で進めています.
● 0.1nNの力感度を実現した超高感度なナノ力学計測装置の開発 
● ナノスケールの表面解析とマニュピレーションを実現するマイクロメカニカルプローブ
● ナノスケールの動的な流体現象を可視化する エリプソメトリ顕微鏡
● スーパーコンピュータを用いた原子・分子レベルでの力学解析


ナノトライボロジー Nanotribology

福澤研究室で独自開発した各種の計測法を用いて,自動車およびHDDにおけるナノ隙間のトライボロジー現象解明を進めています. ナノ隙間のトライボロジー現象では,これまでの大きな隙間とは異なる特有の現象がみられることがわかってきました. これらは自動車の燃費およびHDDの情報記録密度に本質的な影響を与えると考えられます.
●次世代情報記録装置のための先端トライボロジーシステムの開発
●低燃費を実現するためのエンジン潤滑技術
●NEMSやナノインプリントなど次世代ものづくりを支えるナノコーティング


ナノ流体工学  Nanofluidics

流体とマイクロ・ナノ構造あるいは固体表面との相互作用で制御することで,微小流路や摺動面間の液体膜などの流れを制御する研究を進めています. これにより,DNA分子をそのサイズごとに分離可能なマイクロ流体デバイスや,ナノ厚さ生体適合ポリマーを用いた人工関節などのバイオ応用システムの実現が期待されます.
●高精度・高速なDNA分析を実現するマイクロ流体デバイスの開発
●医療デバイス・人工関節などへの応用を目指した生体適合ポリマーによる表面流動特性の制御
●ナノ構造体による液体のナノパターニング


TOPICS

  • NEW 2018年度に研究室配属される学部4年生向けのページを開設しました.研究室見学は随時受け付けています.(連絡先: 福澤研(D2)  東 直輝  n_azuma[at]nuem.nagoya-u.ac.jp )
  • 国際会議:The 6th World Tribology Congress (Beijing, China)で研究発表します.
    Effect of fatty acid additives on viscoelastic properties of poly-alfa-olefin lubricants confined and sheared in nanometer-sized gap
      by Shintaro ITOH, Kento KAMIYA, Kenji FUKUZAWA, Hedong ZHANG
    Simultaneous in situ measurements of contact state and friction to understand the mechanism of lubrication with nanometer-thick liquid lubricant films
      by Hedong ZHANG, Yasunaga MITSUYA, Yusuke TAKEUCHI, Kenji FUKUZAWA, Shintaro ITOH
    Temperature dependency of shear properties of nanometer-thick liquid lubricant films: a molecular dynamics study
      by Takayuki KOBAYASHI, Hedong ZHANG, Kenji FUKUZAWA, Shintaro ITOH
    Measurement of shape of nm-sliding gaps by using ellipsometric microscopy
      by Kenji FUKUZAWA, Yusuke SASAO, Shintaro ITOH, Hedong ZHANG
  • 国内会議:トライボロジー会議2017秋(高松)で研究発表します.
    ナノ厚さ潤滑膜が摺動面間に形成する液架橋の動的挙動に関する研究
      by 内田悠斗,張賀東, 三矢保永,福澤健二,伊藤伸太郎
    回転補償子法を用いた垂直観測型エリプソメトリー顕微鏡によるナノすきまの定量化
      by 難波克也,笹尾優介,福澤健二,伊藤伸太郎,張賀東
    垂直観測型エリプソメトリー顕微鏡によるナノしゅう動すきま形状の定量計測
      by 笹尾優介,難波克也,福澤健二,伊藤伸太郎,張賀東
  • 国内会議:第8回マイクロ・ナノ工学シンポジウム2017(広島)で研究発表します.
    静電力を用いたすきま制御可能な摩擦力顕微鏡用マイクロプローブの開発
      by 堀佑輔,福澤健二,伊藤伸太郎,張賀東
    水和ポリマー薄膜コーティングの摩擦特性計測における摩耗過程のその場観察
      by 伊藤伸太郎,戸田達輝,福澤健二,張賀東
    マイクロ流路内に形成したナノスリットによるDNA試料のオンチップ濃縮
      by 東直輝,伊藤伸太郎,福澤健二,張賀東
  • 国内会議:日本機械学会2017年度年次大会(埼玉)で研究発表します.
    水晶振動子とマイクロプローブを用いたナノすきま潤滑現象解明のための垂直力・せん断力同時計測
      by 森田祥平,福澤健二,伊藤伸太郎,張賀東
    水晶振動子マイクロバランス法を用いた吸着膜上の液体の界面スリップ計測
      by 葛谷紘澄,張賀東,福澤健二,伊藤伸太郎
  • 国内会議:トライボロジー会議2017春(東京)で研究発表します.
    酸化鉄表面への脂肪酸分子の吸着に関する分子動力学シミュレーション
      by 鷲尾翔,張賀東,福澤健二,伊藤伸太郎
    水和ゲル薄膜のずり粘弾性と膜変形の同時計測
      by 伊藤伸太郎,青山祥子,福澤健二,張賀東
  • 国際会議:INTERMAG Europe 2017 (Dublin,Ireland) で研究発表します.
    Real-time Observation of Molecularly Thin Lubricant Films on Head Sliders Using Rotating-Compensator-Based Ellipsometric Microscopy
      by Kenji Fukuzawa,Ken Miyata, Chihiro Yamashita, Shintaro Itoh, Hedong Zhang
  • 東直輝君(D1)が2016年度日本機械学会フェロー賞を受賞しました.Congratulations! 
  • 国内会議:日本機械学会IIP部門講演会(東京)で研究発表します.
    ナノすきま潤滑計測のための微小ガラス球を用いたマイクロプローブの開発
      by 福澤健二,鵜飼智之,森田祥平,伊藤伸太郎,張賀東
    ファイバーウォブリング法を用いたトライボロジー計測における摺動距離の拡大の試み
      by 青山祥子,戸田達輝,伊藤伸太郎,福澤健二,張賀東
    UVナノインプリント用光硬化性樹脂のナノ隙間におけるずり粘弾性
      by 伊藤伸太郎,福澤健二,張賀東
    サイズ排除型電気泳動チップにうけるパルス駆動を用いた大分子量DNAサイズ分離の高速化
      by 東直輝,伊藤伸太郎,福澤健二,張賀東
    接触領域のその場観測によるナノ厚さ液体膜の潤滑メカニズム解明
      by 張賀東,竹内勇介,三矢保永,福澤健二,伊藤伸太郎
    分子動力学法によるナノ厚さ液体潤滑膜のせん断特性の温度依存性解析
      by 小林敬之,張賀東,福澤健二,伊藤伸太郎
  • 日本機械学会IIP部門企画市民フォーラム「IoTとAIが拓く未来」が開催されます.参加費は無料ですので是非ご参加ください.
    講演プログラム
    長野 敬(株式会社日立製作所)「センシング・ソリューションに向けた取り組み −『1,000万分の1の世界』が拓く新領域- 」
    松尾 豊(東京大学大学院工学系研究科 特任准教授)「人工知能は人間を超えるか -ディープラーニングの先にあるもの- 」
    谷口 恒(株式会社ZMP代表取締役社長)「自動運転技術の応用」
  • 伊藤准教授が柔軟媒体分科会第2回事例報告会(2017年1月20日@東京)にて講演します.講演内容に関してお問い合わせは下記までお願いいたします.
      →email:伊藤宛 s_itoh[at]nuem.nagoya-u.ac.jp
  • 伊藤准教授が2017年第1回極限ナノ造形・構造物性研究会講演会(2017年1月16日@東京)にて講演します.講演内容に関してお問い合わせは下記までお願いいたします.
      →email:伊藤宛 s_itoh[at]nuem.nagoya-u.ac.jp
  • 国内会議:トライボロジー会議秋・新潟で研究発表します.
    垂直観測型エリプソメトリー顕微鏡を用いた微小摺動すきま分布の計測
      by 笹尾優介, 福澤健二, 山下千尋, 伊藤伸太郎, 張賀東 (B9, 2016/10/12/13:00-)
    局所加熱されたナノ厚さ潤滑膜のせん断現象の粗視化分子シミュレーション
      by 小林敬之, 張賀東, 福澤健二, 伊藤伸太郎 (E14, 2016/10/12/15:00-)
    固体表面の吸着膜がナノ隙間でせん断されるポリαオレフィン潤滑油の摩擦特性に及ぼす影響
      by 神谷健人, 伊藤伸太郎, 福澤健二, 張賀東 (D24, 2016/10/13/13:40-)
  • 国際会議:MNC 2016 (29th International Microprocesses and Nanotechnology Conference, Kyoto, Japan)で研究発表します.
    Viscoelasticity of a Photoresist Used for Nanoimprint Lithography Measured Under Confinement in Nanometer-sized Gaps
      by S. Itoh, K. Takahashi, K. Fukuzawa, H. Zhang (10D-6-5, 2016/11/10)
    Reduction of Analysis Time in the Size Separation of Large DNA Using Size Exclusion Chromatography-based Electrophoresis Microchip Driven by Pulsed Electric Field
      by N. Azuma, S. Itoh, K. Fukuzawa, H. Zhang (11P-11-84, 2016/11/11)
  • 国際会議:Tribology Frontiers Conference(Chicago, USA)で研究発表します.
    Effect of Molecular Chemical Structures on Shear Properties of Nanometer-Thick Liquid Lubricant Films: A Coarse-Grained Molecular Dynamic Study
      by T. Kobayasshi, H. Zhnag, K. Fukuzawa, S. Itoh (2016/11/13)
    Temperature Dependence of Viscosity of Poly-Alpha-Olefins Sheared in a Nanometer-size Gap
      by S. Itoh, Y. Ota,K. Fukuzawa, H. Zhang (2016/11/13)
  • 伊藤准教授が第101回東海トライボロジー研究会(同時開催:第87回自動車のトライボロジー研究会)で講演しました.講演内容に関してご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください
      →email:伊藤宛 s_itoh[at]nuem.nagoya-u.ac.jp
    関連情報:
    ・PAOのナノ隙間における粘弾性計測について
      →トライボロジー会議2015春姫路予稿集G7,トライボロジー会議2016春東京予稿集A10
    ・液晶のナノ隙間における粘弾性について
      → Langmuir, 2015.9, Vol. 31, 11360-11369
    ・ファイバーウォブリング法について
       →Tribology Letters, Vol. 30, 2008.6, pp. 177-189
  • 大学院入試情報はこちら
    学内はもちろん学外からの進学希望者も歓迎します. 研究室の見学希望者はいつでもご連絡ください.
    連絡先:准教授 伊藤伸太郎(s_itoh@nuem.nagoya-u.ac.jp)
  • 小林敬之君(D1)が2015年度日本機械学会フェロー賞を受賞しました.Congratulations! 


研究キーワード

単分子薄膜,超薄膜,ナノ厚さ薄膜,可視化,リアルタイム,エリプソメトリー顕微鏡,イメージングエリプソメトリー, 摩擦力顕微鏡,FFM,二軸独立型FFM,LFM,原子間力顕微鏡,AFM,プローブ顕微鏡,マイクロ・ナノトライボロジー, 複合材料,マイクロマシン,マイクロ電気泳動チップ,DNA分離,μTAS,ナノバイオ計測,MEMS,パルスフィールド電気泳動, ナノレオロジー,表面レオロジー,薄膜潤滑,ソフトマター,界面水,動的粘弾性,表面改質,コーティング,表面エネルギー,耐凝着膜,薄膜潤滑
Japanese / English

福澤研究室 連絡先

准教授 伊藤伸太郎
s_itoh (at) nuem.nagoya-u.ac.jp
(at)を@に変換してください